

こんな人におすすめの記事
- 旅行業務取扱管理者とはどのような資格か知りたい
- 旅行業務取扱管理者の難易度を知りたい
- 上記をなるべくわかりやすい言葉で教えてほしい
ぜひ勉強を始める前に/ ほっと一息、ななめ読み / してみてください!
/ 1 / 旅行業務取扱管理者とは?/
この章では旅行業務取扱管理者とはどのような資格なのか、基本的なことを説明していきます。


ということでわかりやすいようにふりがなを入れてみました。
/ 旅行業務 / とは、旅行会社で行っている仕事のことです。
例えば / ツアーの企画 / 交通手段、ホテル、観光地の手配 / それらの販売 / などがあります。
/ 業務の取り扱いを管理する者 / というと / 会社の社長 / 店舗の店長 / チームのマネージャー (部長や課長) / などが思い浮かぶかと思います。
つまり旅行業務取扱管理者とは
/ 旅行会社でマネージャー職以上になる人 or 目指す人 / または / 旅行会社を起業する人 /
のための資格と言えます。
では具体的にどのような資格になるのか見ていきましょう。

/ 1-1 / どんな資格か /
/ 本節のポイント /
/ 旅行業務取扱管理者は旅行業界で唯一の国家資格 /
/ 旅行の販売を取り扱う営業所に各1人以上は資格ホルダーが必要 /
/ 1回合格すれば一生涯有効な資格 /
ではポイントに沿って1つずつ説明していきます。
/ 旅行業務取扱管理者は旅行業で唯一の国家資格 /
旅行業務取扱管理者は、業界内だけの資格ではなく国家資格となっています。
観光庁という国の機関があることは知っていますか?(国土交通省の傘下です)
2020年に実施した / Go to トラベル / が記憶に新しいですが、国の観光を推進する観光庁お墨付きの資格となっています。
また、国家資格といえば弁護士や公認会計士などの士業の資格が有名で / 難関 / というイメージがありますが、旅行業務取扱管理者は国家資格の中では比較的易しい資格と言われています。
詳しくは後ほど難易度のパートで説明しますね。
/ 旅行の販売を取り扱う営業所に各1人以上は資格ホルダーが必要 /
具体的にどんな時に必要な資格なの?と思った方もいるのではないでしょうか。
弁護士資格だったら、弁護士として仕事をするときに必要など、明確な用途がありますよね。
同じように旅行業務取扱管理者にも明確な用途があります。
ここで試験の管理・運営などを観光庁から任されている一般社団法人日本旅行業協会のホームページの文言を確認してみましょう!
つまり、旅行会社は旅行業務取扱管理者がいないと新しく営業所を開くことができません。
また1人の旅行業務取扱管理者が複数の営業所を兼任することは禁止されているため、必ず営業所の数だけ旅行業務取扱管理者が必要ということになります。
もちろん、新しく旅行会社を起業する場合や新規事業展開する場合にも必ず誰か1人は持っていなければならない資格ということになります。
よって、旅行業務取扱管理者は旅行会社を起業・事業化するとき、もしくは営業所を新しく増設するときに必要という用途があります。

/ 1回合格すれば一生涯有効な資格 /
旅行業務取扱管理者には期限がなく、一生涯有効な資格となります。
ただし、実際に営業所の責任者として選ばれた場合は、研修の受講が必要となる場合があります。
それでも受けなおしたり、いちいち更新したりする必要はないので、一生涯の資格と言えます!

/ 1-2 / 種類は全部で3つ /
/ 本節のポイント /
/ 総合旅行業務取扱管理者 / 海外旅行・国内旅行の両方を取り扱うことができる /
/ 国内旅行業務取扱管理者 / 国内旅行のみ取り扱うことができる /
/ 地域限定旅行業務取扱管理者 / 営業所のある市町村や隣接する市町村の旅行のみ取り扱うことができる /
旅行業務取扱管理者は扱うことのできる旅行の範囲に応じて全部で3つの種類があります。
それぞれについて説明していきます。
/ 総合旅行業務取扱管理者 /
運営:日本旅行業協会 (JATA) が観光庁から運営を任されている資格。
旅行の範囲:国内旅行+海外旅行 / 総合 / という名の通り、全旅行を取り扱うことができます。
科目数:4科目 / 旅行業法 / 旅行業約款 / 国内旅行実務 / 海外旅行実務 /
/ 国内旅行業務取扱管理者 /
運営:全国旅行業協会 (ANTA) が観光庁から運営を任せられている資格。
旅行の範囲:国内旅行のみ取り扱うことができます。海外旅行を取り扱うことはできません。
科目数:3科目 / 旅行業法 / 旅行業約款 / 国内旅行実務 /
※3科目の出題範囲は総合旅行業務取扱管理者の該当科目と同様です。

/ 地域限定旅行業務取扱管理者 /
運営:観光庁が自ら運営している資格。
旅行の範囲:営業所のある市町村および隣接する市町村の旅行、国が指定した地域の旅行のみ取り扱うことができる。
科目数:3科目 / 旅行業法 / 旅行業約款 (一部項目除外) / 国内旅行実務 (一部項目除外) /

/ 1-3 / 各科目の内容 /
/ 本節のポイント /
/ 旅行業法 / 国の定める旅行会社への法律 /
/ 旅行業約款 / お客様との契約内容 /
/ 国内旅行実務 / 運賃や時刻表 / 国内地理 /
/ 海外旅行実務 / 運賃や時差計算 / 海外地理 / 英語 /
/ マークシート形式 / 合格基準は各60点以上 /
旅行業務取扱管理者には最大で4つの科目があります。
すべてマークシート形式となり、合格の基準点は各科目で60点以上です

それぞれについて説明していきます。
/ 旅行業法 /
/ 法 / という名の通り、旅行会社に対する法律についての科目です。
ちゃんと会社登録しているか?健全な取引をしているか?安全は確保できているか?消費者の利便性は確保できているか?などが主な内容です。
簡単に言うと旅行会社の守るべきルールが問題として出題されます!
/ 旅行業約款 /
/ 約款 / とは契約という意味で、お客様との契約内容についての科目です。
旅行の契約やキャンセルの条件、旅行会社の義務や権利 (例えば、悪天候は旅行会社の責任にはなりませんとか…etc.) などが主な内容です。
簡単に言うとお客様との約束事が問題として出題されます!
/ 国内旅行実務 /
/ 実務 / という名の通り、実際に国内旅行を販売する際に必要な知識についての科目です。
乗り物 (新幹線や特急電車など) の運賃計算や時刻表の読み方。国内の観光名所や温泉地の名前などが主な内容です。
/ 海外旅行実務 /
こちらも名の通り、実際に海外旅行を販売する際に必要な知識についての科目です。
航空券などの運賃計算や到着時刻などの計算 (時差計算)。入出国のルール。簡単な英文読解。海外の観光名所や国の名前などが主な内容です。


/ 1-4 / 申し込みと金額 /
/ 本節のポイント /
/ 試験日は総合と国内では約1カ月ほどずれている / 申込期限も同様 /
/ 申込方法は郵送のみ / 簡易書留で送る / 消印がないと無効 /
/ 試験地はほぼ一緒で全国8カ所 / 国内の場合は埼玉が増えて9カ所 /
申し込み要件と受験金額についてそれぞれ説明していきます。
/ 総合旅行業務取扱管理者 /
試験日:/ 年に1回 / 10月末 / 2021年は10月24日予定 /
申し込み方法:申込期限の間に郵送にて願書の請求 / 郵便局から簡易書留で送付必須 /
申込期限:8月上旬 / 2021年は8月6日まで / 消印がないと無効 /
試験地:全国8カ所 / 北海道 / 宮城 / 東京 / 愛知 / 大阪 / 広島 / 福岡 / 沖縄 /
料金:6500円 / 金融機関窓口およびATMでの振り込み /
合格発表:12月中旬 / 2021年は12月14日予定 /
/ 国内旅行業務取扱管理者 /
試験日:/ 年に1回 / 9月上旬 / 2021年は9月5日予定 /
申し込み方法 :申込期限の間に郵送にて願書の請求 / 郵便局から簡易書留で送付必須 /
申込期限:7月上旬 / 2021年は7月9日まで / 消印がないと無効 /
試験地:全国9カ所 / 北海道 / 宮城 / 埼玉 / 東京 / 愛知 / 大阪 / 広島 / 福岡 / 沖縄 /
料金:5800円 / 金融機関窓口およびATMでの振り込み /
合格発表:10月末 / 2021年は10月27日予定 /
/ 地域限定旅行業務取扱管理者 /
試験日:/ 年に1回 / 9月上旬 / 2021年は9月5日予定 /
申し込み方法:申込期限の間に郵送にて願書の請求 / 郵便局から簡易書留で送付必須 /
申し込み期限:7月中旬 / 2021年は7月21日まで / 消印がないと無効 /
試験地:全国2カ所 / 東京 / 大阪 /
料金:5500円
合格発表:10月末 / 2021年は10月27日予定 /


/ 2 / 勉強の難易度は? /
本章では旅行業務取扱管理者の勉強の難易度について説明していきます。
※なお、地域限定旅行業務取扱管理者の説明は割愛します、


/ 2-1 / 試験の合格率と目安の勉強時間 /
/ 本節のポイント /
/ 合格率 /
/ 国内旅行業務取扱管理 / 30~40% / 総合旅行業務取扱管理者 / 10~20% /
/ 目安の勉強時間 /
/ 国内旅行業務取扱管理者 / 130~180時間 / 総合旅行業務取扱管理者 / 230時間~280時間 /
合格率と平均勉強時間の目安について説明します。
/ 試験の合格率 /
国内旅行業務取扱管理者:30~40%くらい
総合旅行業務取扱管理者:10~20%くらい
国家資格の中では比較的合格率は高い方で、毎年だいたい上記の範囲内となっています。
それでも総合の場合は10人受けて1人~2人しか受からないくらいの難易度ということになります。
やはり、海外実務科目がネックになっているということがここからもわかりますね。
総合旅行業務取扱管理者の受験を考えている人は特に海外実務科目の勉強に時間を多くとれるように計画を立てることをおすすめします。
ちなみに国内の合格率は年々増加傾向にあります。総合は大きな変化はありません。
/ 目安の勉強時間 /
国内旅行業務取扱管理者:130時間~180時間くらい
総合旅行業務取扱管理者:230時間~280時間くらい
どこのWEBサイトを見ても大体上記の範囲内で記載されていることが多いです。
毎日2時間の勉強をすると仮定すると、それぞれ2~3カ月、4~5カ月かかる計算となります。
しかし、これはあくまで初心者が勉強するのであれば、これくらいはかかるという目安であって、既に旅行会社で働いているなど、業界関係者であれば、ここまではかからないかな~というのが正直なところです。
学生さんでこれから勉強を始める方、あるいは旅行会社の業務自体は未経験者で受験を考えている方は上記の勉強時間が1つの目安になるかと思います。


/ 2-2 / スクールに通うべきか独学か /
/ 本節のポイント /
/ スクールに通った方がいい人 /
/ お金に余裕のある人 / 勉強時間の確保や計画をするが苦手な人 / 今まであまり勉強してこなかった人 / 効率よく勉強して時間を節約したい人 /
/ 独学でも大丈夫な人 /
/ 旅行業界経験者 / 時間に余裕のある学生 / 今まで色々勉強してきた人 /
スクール (予備校) に通うべきか、独学で行くべきか悩んでいる方もいらっしゃると思うので、その辺について説明します。
/ ななめは独学を選んだ /
自分は学生の時に総合旅行業務取扱管理者を取得していますが、独学での勉強を選びました。
経験から独学のポイントを説明します。
/ 自分が独学を選んだ理由 /
/ 大学2年生から勉強を始めたので、2年時、3年時と受験のチャンスが2回あった /
/ 参考書を見て内容が面白く、独学でもいけると思った /
/ 大学受験の時にある程度勉強したので、勉強に抵抗がなかった /
/ 学生でお金がなかった /
/ 独学で大変だったこと /
/ 旅行業界の用語や知識を理解するのに時間がかかった /
/ 参考書を選んだり、勉強方法を考えたりするのにも時間がかかった /
/ 遊びの誘惑とのたたかい /
つまり / 資格にどれだけ時間をかけることができるのか / や / 自分でどれだけ勉強を進められるか / が独学を選ぶかどうかの判断基準になると思います。
また旅行会社での就業経験から、業界関係者は実際の業務と照らし合わせて問題を考えることができるので比較的独学に向いているのではないかと思います。
/ スクールを選んだ方がいい場合 /
資格を取得する際にスクールを選んだ方が良い場合もあります。
スクールに通うメリットとデメリットを考えてみたので参考にしてみてください。
/ スクールに通うメリット /
/ 勉強方法やスケジュールがある程度決まっており、テキストも充実しているため、合格に向けて効率よく勉強ができる /
/ 業界未経験の場合は用語や実務的なことなどわからないことをその都度で質問できる /
/ お金を払っている分やる気を継続しやすい /
/ デメリット /
/ お金がかかる /
/ こんな人はスクールがおすすめ /
/ 就職活動や昇進などに向けてどうしても一発合格したい人 /
/ お金に余裕があり、時間を節約したい人 /
/ 自分で勉強時間の確保や継続が難しい人 /
やはりスクールに通う意味としては / 合格の確率を高めること / 効率的な勉強による時間の節約 / という部分が大きいと思います。
ご自身の / 目標 / スキル / 環境 (職場) / 経済状況 / などに応じて、独学で勉強をするのか、スクールに投資してみるのか、判断してみてください!


/ 最後に /
旅行業務取扱管理者についての基本情報と難易度の説明は以上です。
皆さんいかがでしたでしょうか。/ わかりやすかった / と思ってもらえていたら幸いです。
実際に旅行業務取扱管理者は自分が今まで受験した資格の中で1番内容が面白いと思った資格でした。
旅行業自体に興味があったのもそうですが、それ以上に身近な / 旅行についての内容 / だったので勉強しやすかったというのもあるかもしれません。
今興味を持っていて勉強を始めるか悩んでいるという人には / ぜひ、始めてもらいたい / と思っています。
他に知りたい内容やわからないことなどあればコメント欄で教えてくださいね!
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
資格ホルダーの / ななめ / より心を込めて